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鼻の力を守る取説(においの役割・嗅覚セルフチェック・鼻ケア)

においを感じる力は、食事の楽しみだけでなく、毎日の暮らしや健康にも関わるといわれています。においの役割、気づきにくい嗅覚の変化、セルフチェックの考え方、受診の目安、1日2分の鼻ケアまでを、順番にまとめました。

対象者
最近、食べ物の味や香りが以前と違う気がする人 ほか
難易度
初心者向け
所要時間
セルフチェックは10分ほど、鼻ケアは1日2回・各1分ほど
最終確認
2026年10月11日
取説編集部

これは何の取説?

においを感じる「嗅覚」について、役割、変化に気づくコツ、なくなる主な原因、日々の鼻ケアを1本にまとめた取説です。嗅覚は目立たない感覚ですが、食事の楽しさや暮らしの安心に関わるといわれています。診断や治療は医師が行うため、ここでの内容はすべて見直しの目安として使ってください。

こんな人向け

  • 最近、食べ物の味や香りが以前と違う気がする人
  • 風邪やウイルス感染のあと、においが分かりにくいままの人
  • 鼻づまりや鼻水が長く続いている人
  • 家族の嗅覚が心配な人、においの感じ方を気にかけたい人

まず知っておくこと

嗅覚の変化には、鼻の中の病気、感染後の影響、加齢などいろいろな背景があり、原因は人によって違います。この記事のセルフチェックは診断ではなく、受診を考えるきっかけとして使うものです。
診断や治療は医師が行います。においの変化が続くとき、持病や服薬がある人、強い頭痛や急な変化があるときは、自己判断せず耳鼻咽喉科などの医師に相談してください。

必要なもの

  • においを確かめられる身近なもの(ごはん、みそ、しょうゆ、コーヒー、みかん、お茶など)
  • メモ用の紙やスマートフォンのメモ機能
  • においの変化に気づいた時期や、思い当たる出来事の記録
  • かかりつけ医、耳鼻咽喉科の連絡先

手順

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  1. まず、においを嗅ぐ力の役割を知る

    番組では、においを嗅ぐことは、周りのにおいが分かるだけでなく、体にも思わぬ働きかけがあるかもしれないと紹介されていました。

    • しょうゆのにおいを嗅いだあとに、体を前に倒して腕を伸ばす動きの距離が伸びた、という研究が紹介されていました。
    • 食べ物のにおいを嗅ぐと、体のエネルギー源が動き出す可能性を示す動物での研究も紹介されていました。

    どちらも研究の途中の話で、人での確認はこれからのものも含まれます。「においを味わう時間を大切にしてみよう」くらいの気持ちで受け取れば十分です。

  2. 嗅覚の衰えは、気づきにくいことを知る

    嗅覚の衰えは、においが分かるかどうかだけの話ではないといわれています。食事の風味が分かりにくくなると、食欲や栄養のバランスにも影響しやすく、人との食事や交流が減ってしまうことにもつながりかねない、という考え方が紹介されていました。
    また、嗅覚の異常がある人は意外と多いと報告されている一方で、私たちはふだん視覚に頼っているため、自分ではなかなか気づきにくいそうです。番組では、箱に入った身近な食べ物をにおいだけで当てる実験が行われ、間違える人が続きました。ただし、間違えたからといって必ず嗅覚の病気というわけではありません。

  3. 身近なにおいで、嗅覚セルフチェックをする

    医療の現場でも使われている考え方を元にした、身近なにおいのチェックが紹介されていました。炊いたごはん、みそ、のり、しょうゆ、パン屋さんの香り、バター、カレー、炒めたにんにく、みかん、いちご、緑茶、コーヒー、チョコレート、家庭用ガス、生ごみ、木材、汗、便、花、香水の20種類です。
    実際にこれらを思い浮かべ、においを思い出せるかどうか、あるいは目の前に出して確かめてみます。この中で「このにおいは、分からない」というものが1つでもあれば、嗅覚に変化がある可能性があるとされていました。その場合は耳鼻咽喉科の受診がすすめられています。安全のため、ガスや生ごみなどは、実際に嗅ぐのではなく、普段の生活で気づいているかを振り返る形で確認すると安心です。

  4. においを失う主な原因を知る(鼻の炎症とポリープ)

    においを感じる神経細胞(嗅細胞)は、鼻の奥の天井部分にあり、とても狭い範囲にしかないそうです。嗅覚が落ちる原因のうち、いちばん多いのは慢性の副鼻くう炎(蓄のう症)と紹介されていました。緑色で粘りけのある鼻水、鼻づまり、頭痛などが症状として挙げられていました。
    その中でも「好酸球性副鼻くう炎」というタイプでは、鼻の中に炎症が起きて「鼻たけ」と呼ばれるポリープができ、においの通り道をふさぐことがあるそうです。大人になって初めてぜんそくになった人は、このタイプになりやすいとされていました。治療には飲み薬や点鼻薬、手術などがあり、近年は新しい薬での管理も進んでいるそうです。どれが合うかは医師の判断になります。

  5. 風邪やウイルス感染のあとの変化に気をつける

    2番目に多い原因は、風邪や新型コロナなどのウイルス感染のあとに起こる「感冒後嗅覚障害」と紹介されていました。それまで鼻の不調がなくても、急にいつものにおいが分からなくなる場合があり、本人が気づきやすいのが特徴とされています。
    嗅細胞のある粘膜は脳に近いため、感染が広がらないよう、嗅細胞とその周りの細胞が守る反応をした結果、においが分かりにくくなる、という説明でした。薬での治療が中心で、嗅細胞は再生するため、時間をかければ回復が期待できるともいわれています。数か月から年単位かかることもあるそうです。

  6. 放置せず、早めに受診する

    感冒後の嗅覚の変化を長く放置すると、嗅細胞のある繊細な組織が、のどなどと同じ丈夫な組織に置き換わってしまうことがあり、そうなると元に戻りにくい、と紹介されていました。
    そのため、においの変化が続くときは「そのうち治るかも」と待ちすぎず、早めに耳鼻咽喉科に相談することが大切、というのが番組のメッセージです。不安をあおる話ではなく、早く相談すれば選べる方法が広がる、という行動の話として受け止めましょう。

  7. 受診前に「受診お助けシート」の内容を整理する

    番組では、受診のときに医師へ正確に伝えやすくするシートが紹介されていました。同じような内容を自分のメモで作っても役立ちます。

    • においの異常に気づいたのがいつごろか
    • 分かるにおい、分からないにおい(手順3のリストに○×をつける)
    • においの異常の様子(全く感じない、弱い、日によって違う、本来と違うにおいがする、何もないのににおう)
    • 異常が出る前の出来事(頭を強く打った、風邪やインフルエンザなどにかかった、鼻づまり、色のついた鼻水)
    • アレルギーの有無(ぜんそく、アレルギー性鼻炎、体に合わない薬)

    書いておくと診察でスムーズに話せます。

  8. 1日2分の鼻ケア(嗅覚刺激療法)を知る

    感冒後など、においの不調が長引く場合の対策として「嗅覚刺激療法(嗅覚トレーニング)」が紹介されていました。いくつかのにおいを意識して嗅ぐ方法です。

    • 4種類のにおいを用意する
    • それぞれ、何のにおいかを意識しながら15秒ずつ嗅ぐ
    • これを1セットとして、1日2セット行う

    もともとは海外で提案された方法で、日本人向けのにおいについては研究が進められている段階だそうです。小瓶にこだわらなくても、食事のときににおいをよく嗅ぐ、休憩中にお茶やコーヒーの香りを楽しむ、といった形でもよいと紹介されていました。
    この方法は、鼻づまりや鼻たけが原因でにおいが分からない場合は、あまり効果がないと考えられるため、まず受診して自分が対象になるかを確認してから始めます。

注意点

  • セルフチェックは診断ではなく目安。診断や治療は医師が行う
  • においの変化が続くとき、持病や服薬があるとき、強い頭痛や急な変化があるときは、耳鼻咽喉科などの医師に相談する
  • 鼻づまりや鼻の病気がある場合、嗅覚トレーニングの効果が出にくいことがある。始める前に受診して確認する
  • においの練習には、化学薬品など刺激の強いにおいは使わない。嗅細胞を傷つける可能性があるため、食品や香りのよいものなど穏やかなものにする
  • ガスのにおいなど、安全に関わるにおいは、実際に嗅ぐのではなく、ふだんの生活で気づけているかを振り返る
  • 不快感や気分の悪さが出たらその場で中止する

コツ

  • 食事のときに、料理のにおいをひと呼吸かいでから食べる
  • お茶やコーヒーを入れるときの香りを、意識して味わう
  • においの変化に気づいた日付と思い当たる出来事をスマートフォンに残しておく
  • 家族の食事の様子に変化があったら、においの感じ方を聞いてみる
  • 試すにおいは、好きで身近なものを4種類選ぶと続けやすい
  • 嗅覚の練習は無理のない範囲で、毎日の習慣に組み込む

よくある質問

Qセルフチェックで1つ分からないにおいがありました。病気ですか?
A

1つ分からないからといって、病気と決まるわけではありません。ふだん嗅ぐ機会の少ないにおいや、その日の体調で変わることもあります。ただ番組では、分からないにおいがあれば嗅覚に変化がある可能性があるとされていました。気になるときは耳鼻咽喉科に相談してください。

Q嗅覚トレーニングは、誰でも効果がありますか?
A

感冒後など、においの不調が長引く場合の対策として紹介されていましたが、鼻づまりや鼻たけが原因の場合は、あまり効果がないと考えられています。効果の出方には個人差もあります。始める前に、受診して自分が対象になるかを確認するのが安心です。

Q風邪のあとのにおいの変化は、自然に治りますか?
A

嗅細胞は再生するため、自然に回復することも多いと紹介されていました。ただ、時間がかかる場合や、長引いた場合に元に戻りにくくなることもあるそうです。「様子を見すぎず、続くなら早めに受診」が番組のすすめでした。

Qにおいを嗅ぐだけで運動やダイエットに効果はありますか?
A

番組では、においが体に与える影響を調べた研究が紹介されていましたが、研究の途中の内容や動物での結果を含んでいます。確かな効果があると言えるわけではないので、暮らしの楽しみのひとつとして、無理のない範囲で取り入れる程度に考えてください。

まとめ

「においを嗅ぐ力の役割を知る → 身近なにおいで嗅覚をセルフチェック → 分からないにおいが続くときは耳鼻咽喉科に早めに相談 → 受診前に状況を書き出して伝えやすく → 医師に確認のうえ、日々の鼻ケアを無理なく続ける」。においの変化は気づきにくいからこそ、ふだんから気にかけてみましょう。

参考リンク

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みんなの取説 torisetsu.jp / https://torisetsu.jp/manual/nose-power-guide/
作成日:2026年10月26日 ※内容は更新されることがあります。最新版は上のURLで確認できます。一般的な情報であり、医療・法律・お金などの判断は専門家や公式窓口にご相談ください。

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