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薬物依存症の人との関わり方・本人のための取説

薬物依存症は、責めても解決しない病気とされています。市販薬・処方薬の乱用も含め、サイン、本人が相談する第一歩、家族の接し方、相談先の探し方をまとめました。

対象者
薬の使い方をコントロールできないと感じている本人 ほか
難易度
普通
所要時間
相談の第一歩は電話1本から
最終確認
2026年10月15日
取説編集部

これは何の取説?

薬物のことで悩む本人と、その家族に向けた取説です。違法な薬物だけでなく、市販薬や処方薬を決められた使い方で使えなくなる場合も、相談の対象になります。依存症は、責めるだけでは解決しにくく、支援を受けながら回復を目指すものとされています。相談の入口と、孤立させない関わり方を中心にまとめました。

こんな人向け

  • 薬の使い方をコントロールできないと感じている本人
  • 家族やパートナー、友人
  • 市販薬や処方薬の量が増えていることが気になる人
  • どこに相談すればよいか知りたい人

まず知っておくこと

薬をやめられない理由は人によって違います。つらさや不安をやわらげるために使い始め、気づけばやめにくくなった、という経過も少なくないと言われます。「だらしない」「弱い」と責めても、本人が隠れて使うようになり、相談から遠ざかることがあります。
違法な薬物の所持や使用は法律で禁じられており、軽く見てよいものではありません。ただし、法律上の扱いは状況で異なります。個別の判断は、この記事ではできません。
この記事は一般的な情報です。診断や治療方針は、医師などの専門家が個別に判断します。

必要なもの

  • 使っている薬の名前、量、時間を書いたメモ(1〜2週間分)
  • お住まいの地域の保健所・精神保健福祉センターの連絡先
  • 受診のときに伝えたいことのメモ
  • 処方薬の場合は、お薬手帳や処方内容が分かるもの
  • 家族の場合は、自分が話せる相談先

手順

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  1. 「意志の問題」ではなく、病気として知る

    依存症は、使い方のコントロールが難しくなる状態で、医療や支援の対象とされています。意志が弱いから、人格が悪いから、と決めつけると、本人は話しにくくなります。
    病気として知ることは、本人も家族も、自分を責めすぎず、相談しやすくなる第一歩です。

  2. 市販薬・処方薬も対象になることを知る

    薬局で買える薬や、病院で出された薬でも、決められた量や使い方を守れなくなることがあります。「合法だから大丈夫」とは限りません。
    眠れない、つらい気持ちを抑えたい、といった理由で量が増える場合もあります。使い方に不安があるときは、薬の種類を問わず相談して構いません。

  3. 一般的なサインを知る

    次のようなことが続くときは、相談を考えるきっかけになります。

    • 使う量や回数を減らそうとして、できない
    • 薬のことを家族や周りに隠す
    • 薬を手に入れることで頭がいっぱいになる
    • 仕事、学校、家事、人間関係に影響が出ている
    • 使わないと、落ち着かない、眠れない、体調が悪くなる
    • やめた方がよいと言われても、やめられない

    あてはまっても、診断は医療機関でのみ行われます。

  4. 本人の第一歩は、「相談する」こと

    やめる決意ができていなくても、まず相談して構いません。話すだけでも一歩です。
    相談先: 精神保健福祉センター、保健所、精神科や依存症の専門外来、かかりつけ医。
    電話では、「薬のことで悩んでいる」と伝えるだけで大丈夫です。
    相談内容がどう扱われるか、匿名で話せるかは、窓口ごとに異なる場合があります。心配なことは、最初に「相談先で確認」しましょう。

  5. 自己判断で急にやめない

    薬の種類や量、使ってきた期間によっては、急にやめると、強い不安、不眠、震え、けいれんなどの体調の変化が出ることがあります。
    処方薬は、医師の指示なしに急に中止すると、危険な場合があります。自己判断で量を変えたり、やめたりせず、先に処方した医師や医療機関に相談してください。

  6. 受診と治療の入口を知る

    精神科や依存症の専門外来で、状態の確認と、治療の計画が行われます。通院、入院、カウンセリングなど、方法は人によって違います。
    受診のときは、使っている薬の名前、量、頻度、体調、困っていることを、そのまま伝えましょう。伝えにくいことは、メモを渡す方法もあります。

  7. 自助グループや回復の場につながる

    薬物依存からの回復を目指す人が集まる自助グループや、回復支援の施設があります。同じ経験を持つ人と話すことで、孤立を防ぐ支えになる人もいます。
    近くの会や施設は、地域の精神保健福祉センターや保健所で情報を確認できます。見学だけでも構いません。

  8. 家族は、責めすぎず、孤立させない

    家族は、「どうしてやめられないの」と強く責めるのを避けます。声かけの例: 「責めたいわけじゃなくて、心配している。一緒に相談に行ってみない?」
    本人の問題を周りに隠し続けたり、後始末を代わりに引き受け続けたりすると、家族だけが追い詰められ、状況が見えにくくなることがあります。
    使った事実だけを責めるより、困っていることや、回復への一歩を一緒に探す姿勢が大切です。

  9. 家族自身も相談する

    家族だけでも、精神保健福祉センターや保健所に相談できます。家族のための会や、家族向けの学びの場が地域にあることもあります。
    本人が受診を拒んでいても、家族が相談して対応を学ぶことで、状況が動くことがあります。
    本人の代わりに薬をやめることはできません。自分の生活と健康を守ることも、大切な支えの一部です。

注意点

  • 意識がもうろうとしている、呼吸が苦しそう、けいれんしている、呼びかけに反応しないときは、ためらわずすぐ119
  • 暴力、脅し、物を壊すなどがあるときは、すぐ110。自傷や、自殺をほのめかす言動があるときは、一人にせず、119または警察110、医療機関へ
  • 一度にたくさん使ってしまった、ほかの薬やお酒と一緒に使ってしまったときは、様子が落ち着いて見えても、すぐに医療機関や119に連絡する
  • 処方薬や市販薬は、自己判断で急に量を変えたり、やめたりしない
  • 薬を使った状態での運転は、絶対にしない・させない
  • 相談したときの秘密の守られ方や、法律上の扱いは、窓口や状況で異なる場合がある。不安な点は、相談先で確認する
  • 使い方や入手方法の情報を、インターネットや知人から得ることは避ける
  • この記事は一般情報であり、診断、治療、法律の判断を行うものではない

コツ

  • 使った日、薬の名前、量、きっかけをメモすると、相談時に役立つ
  • 家族は、本人が落ち着いている時間に、短く話す
  • 再び使ってしまっても、相談をやめず、正直に伝える
  • 本人の「できていること」を言葉にして認める
  • 市販薬は、買った薬の名前をメモしておくと、受診で伝えやすい
  • 自助グループは、合う会を探してよい

よくある質問

Q本人が「自分は大丈夫」と言って、相談しません。
A

認めたがらないことは、この病気でよく見られると言われます。説得に疲れたときは、家族だけで精神保健福祉センターや保健所に相談できます。対応のコツを聞けます。

Q相談すると、警察に知られますか?
A

相談の扱いは、窓口や状況によって異なる場合があり、この記事では断定できません。心配なときは、最初に「相談の秘密はどう扱われますか」と、相談先で確認してください。

Q市販薬や処方薬の使いすぎも、相談してよいですか?
A

はい。違法な薬物に限らず、薬の使い方で困っていれば相談できます。処方薬は、処方した医師にも状況を伝えましょう。

Q家族が代わりに謝ったり、お金を出したりしてもよいですか?
A

短期的に必要な場面もありますが、続けると問題が見えにくくなったり、家族が疲れ切ったりすることがあります。どこまで対応するかは、相談窓口で一緒に考えられます。

まとめ

「病気として知る → 市販薬・処方薬も対象 → サインに気づく → まず相談する → 自己判断でやめず医療機関へ → 回復の場につながる → 家族は責めず孤立させず → 家族も相談」。危険があるときは、迷わず119・110を。

参考リンク

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みんなの取説 torisetsu.jp / https://torisetsu.jp/manual/drug-dependence-guide/
作成日:2026年10月26日 ※内容は更新されることがあります。最新版は上のURLで確認できます。一般的な情報であり、医療・法律・お金などの判断は専門家や公式窓口にご相談ください。

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