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オレオレ詐欺(特殊詐欺)がきたときの取説(電話・訪問・SNSでの見分け方・断り方・家族の守り方)

息子や孫を名のる電話、ニセ警察、国際電話、受け子の訪問。「きた」その瞬間にどう動くかを中心に、見分け方、そのまま使える断り文句、だまされたかもと思ったときの動き、家族や友人が巻き込まれたときの接し方まで整理しました。

対象者
知らない番号や「+」で始まる番号から電話がきて、戸惑った経験のある人 ほか
難易度
初心者向け
所要時間
読むのに15分、家族で話し合って備えるのに30分ほど
最終確認
2026年10月16日
取説編集部

これは何の取説?

オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺は、親族、警察官、銀行員、弁護士などを装い、電話や訪問、SNSでお金やカードをだまし取ろうとする犯罪です。この取説は、すでにだまされた人を助ける話ではなく、自分や親のところに電話や連絡が「きた」その瞬間に、どう受け止め、どう切り、どう確かめるかを中心にまとめたものです。すでに引っかかっている人を支える方法は、当サイトの「オレオレ詐欺に引っかかっている人を救う取説(ore-ore-scam-rescue-guide)」も参照してください。

こんな人向け

  • 知らない番号や「+」で始まる番号から電話がきて、戸惑った経験のある人
  • 一人暮らしや日中に一人で過ごす親、祖父母のことが心配な人
  • 「自分は大丈夫」と思っているが、その場で何と言って切ればよいか決めていない人
  • 家族や友人が、最近だれかの話を信じ込んでいるようで気がかりな人

まず知っておくこと

特殊詐欺は、冷静な人、しっかりした人でもだまされることがあります。相手は、焦らせる、不安にさせる、秘密にさせるといった手を、手慣れた形で組み合わせてきます。だまされるのは本人の落ち度ではありません。
この記事は一般的な情報で、法律やお金に関する個別の助言ではありません。被害の件数や金額、最新の手口は変わりやすいため載せていません。警察庁などの公式サイトで最新の注意喚起を確認してください。詐欺そのものは犯罪であり、買い物や契約のトラブルとは扱いが異なります。

必要なもの

  • 家族や信頼できる人の連絡先(自分から掛け直せるよう、登録済みの番号を控えておく)
  • 家族で決めた合言葉や確認の約束(あれば)
  • 電話のそばに置けるメモとペン、貼り紙
  • 防犯機能付き電話、または迷惑電話対策の機能(自動通話録音、着信前の警告など)
  • 警察と消費生活センターの窓口の番号(この記事の相談先の章を参照)

手順

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  1. 典型的な手口と、見分けるサインを知る

    警察庁が注意を呼びかけている手口の例は、次のとおりです(細部は変わるため、最新は公式の注意喚起で確認してください)。

    • 親族を装う:「風邪をひいて声が変」「携帯を壊して番号が変わった」「会社の金を使い込んだ」などと言って、お金を求める
    • 警察官や弁護士を装う:「あなたの口座が悪用されている」「逮捕状が出ている」などと不安をあおる(いわゆるニセ警察)
    • 国際電話:画面に「+」で始まる番号が出る電話から、公的機関を名のる自動音声や人の声で始まる例がある
    • 銀行での引き出しの理由まで指示する:窓口で聞かれたときの答え方まで教えてくる
    • 受け子が来る:キャッシュカードや現金を取りに自宅へ人が来る。本物の家族や警察官が、カードや現金を受け取りにくることはありません

    共通するサインは、「焦らせる」「不安をあおる」「秘密にさせる」「お金やカード、暗証番号の話が出る」の4つです。

  2. 電話が鳴ったときの基本:出ない、話さない、すぐ返事しない

    心当たりのない番号や、国際電話の表示の電話には、出ないのが一番の守りです。留守番電話に切り替えておけば、本当に用のある人は用件を残してくれます。
    出てしまっても、相手と話し込まないことが大切です。個人情報、家族の名前、預金の状況、暗証番号は、どれだけ聞かれても答えません。
    お金の話が一言でも出たら、そこで一度電話を切ります。切ることは失礼ではありません。

  3. そのまま使える断り文句

    動揺していても言えるよう、短い言葉を決めておきます。声に出して練習しておくと、とっさに出やすくなります。

    • 「今は話せません。あとでこちらから掛け直します」
    • 「お金の話は、必ず家族と相談することにしています。切ります」
    • 「番号を教えてください。確認してから、こちらからかけ直します」(ただし、相手の言う番号ではなく、自分で調べた番号にかけます)
    • 「警察の方なら、警察署に直接かけ直して確認します」
    • 「そういうお話は一切お断りしています」
    • 「声が違う気がするので、昔からの携帯の番号にかけて確認します」

    相手が食い下がったり、声を荒らげたり、「切ると大変なことになる」と脅したりしても、そのまま切って大丈夫です。慌てて言い返す必要はありません。

  4. 切ったあとに、自分から確かめる

    電話を切ったら、慌てずに次の順で確かめます。

    • 親族を名のる電話なら、前から登録してある電話番号に、自分からかけて本人に確かめる(相手が教えた新しい番号にはかけない)
    • 警察や役所、銀行を名のる電話なら、電話帳や公式サイト、通帳やカードの裏面に書かれた窓口の番号に、自分からかけて確かめる
    • 家族や近所の信頼できる人に、「こんな電話がきた」とすぐ話す
    • 迷う場合は、警察の相談窓口 #9110 に相談する(全国共通の緊急でない相談用の番号。受付時間は都道府県警察で異なり、一部の電話では使えません)

    今まさに犯人が目の前にいる、お金を渡す約束が目前に迫っているなど、緊急のときは 110 に通報します。

  5. 訪問・SNSで「きた」ときの対応

    訪問では、「お金を取りに来た」「カードを預かりに来た」という人が来ることがあります。本物の家族や警察官、銀行員が、カードや暗証番号を受け取りにくることはありません。

    • 玄関を開けずに、インターホン越しで断ってよい
    • 「家族に確認してから」と言い、身分や所属を聞いても、そのまま信じず、自分で調べた番号に確認する
    • 暗証番号、カードの受け渡しは、いかなる理由でも応じない
    • 来た人の様子や特徴、乗り物などは、できる範囲でメモして警察に伝える

    SNSやメッセージでは、「携帯を替えたので登録しなおして」「急ぎで助けて」などの連絡がきます。アカウントが乗っ取られていることもあるため、お金の話が出たら、前から知っている番号に電話をかけて本人に確かめます。

  6. 家族で決めておく「備え」

    あらかじめ決めておくと、いざというときに迷いません。

    • 合言葉:家族だけが知っている言葉を決め、本人確認に使う(効果の程度は断定できませんが、有効とされることがあります)
    • お金の話は、必ず誰かに相談してから動く、という約束
    • 電話の近くに「お金の話は、いったん切る」という貼り紙をする
    • 国際電話を使っていない場合は、利用休止の手続きを、契約している電話会社の公式窓口で確認する
    • 知らない番号の着信拒否や、非通知の拒否の設定を活用する
    • 防犯機能付き電話:自動で通話を録音したり、着信の前に警告を流したりするものがあります。自治体によっては補助がある場合もあるので、お住まいの自治体の公式サイトで確認してください
    • 銀行やコンビニで、窓口の人に声をかけられたら、「詐欺かも」と協力して確認してもらう
  7. 契約や支払いをしてしまったときの動き

    万一、お金を振り込んだ、カードや暗証番号を渡した、現金を渡したと気づいたときは、次のように動きます。早いほど、できることが増える場合があります。

    • 相手との連絡をやめ、追加の支払いや送金はしない
    • 通話履歴、着信番号、メッセージ、振込の控え、相手の口座などを消さずに残す。何があったかを時系列でメモする
    • 振り込んだ金融機関や、カード会社の公式窓口に、すぐに連絡して事情を伝える
    • 警察に被害を届け、相談する。緊急なら 110、緊急でなければ #9110
    • 契約が絡む場合(その後に商品や工事の契約を勧められたなど)は、消費者ホットライン 188(全国共通。最寄りの消費生活センターなどにつながります)に相談する

    なお、詐欺そのものは犯罪であり、買い物の契約のようなクーリング・オフの対象とは考え方が異なります。一方、訪問してきた業者との商品購入や工事などの契約であれば、訪問販売などに当たる場合、契約書面を受け取った日から原則8日以内のクーリング・オフができる可能性があります。どちらにあたるかは自分で決めつけず、188 や警察に相談してください。

  8. 相談先の整理

    困ったとき、どこに連絡するかを整理しておきます(番号や受付時間は変わることがあるため、必ず公式サイトで最新の情報を確認してください)。

    • 緊急(犯人が目の前にいる、すぐに被害にあいそう):110
    • 緊急ではない警察への相談:#9110(警察相談専用電話)
    • 契約や支払いのトラブル:消費者ホットライン 188(最寄りの消費生活センターなどを案内。土日祝は国民生活センターが対応する日もあります)
    • どの機関に相談すればよいか分からない、法的な制度を知りたい:法テラス サポートダイヤル 0570-078374(相談機関や制度の案内。弁護士による相談そのものではありません)
    • 金融機関やカード会社のこと:自分で調べた、公式の窓口
  9. 【親しい友人・家族が巻き込まれたとき】責めない、孤立させない

    家族や友人が、電話の相手の話を信じ込んでいる、お金を用意しようとしている、誰かに内緒で動いている様子があるとき。大切なのは、本人を責めないことです。

    • 「どうしてそんなことを」と責めたり、頭ごなしに否定したりしない。恥ずかしさや不安から、かえって隠してしまうことがあります
    • 孤立させない。「あなたの味方だよ」「一人で抱えなくていい」と伝える
    • まず本人の気持ちを聞く。何が心配だったのか、何を信じたのかを、遮らずに聞く
    • 小さな疑問を一緒に確認する。「この番号、前の番号と同じかな」「念のため、本人に電話してみようか」と、一緒に事実を確かめる
    • 「自分から掛け直す」「警察に相談する」を、一緒に行う
    • 一緒に消費生活センターや警察などの窓口へ行くことを提案する。付き添うだけでも心強いものです

    特に、受け子が来る直前や、お金を持って出かけようとしているなど緊急と思われるときは、迷わず 110 に連絡します。相談だけなら #9110、契約が絡むなら 188 です。

  10. 【洗脳(マインドコントロール)から目を覚ますために】一般に言われている考え方

    特殊詐欺では、「逮捕される」「家族が危ない」「今すぐ動かないと取り返しがつかない」といった不安と焦りのなかで、相手の言うことしか見えなくなる状態になることがあります。長く関わった勧誘などでは、考え方そのものが相手に強く影響されることもあります。
    ここに書くのは、一般に言われている接し方の考え方です。公的な機関が確立した方法ではなく、効果を保証するものでもありません。専門家の考え方は、相談先で必ず確認してください。

    • 論破しない、否定しない:頭ごなしに「それは嘘だ」と言うと、かえって相手の言葉を守ろうとする気持ちが強まることがあるとされます
    • 人格を責めない:「だまされるなんて」と言わない。だまされるのは誰にでもあります
    • 関係を切らない:連絡を絶つと、本人が相手の側にしか頼れなくなることがあります。会う、電話する、気にかけていると伝え続ける
    • 事実の確認を一緒にする:「この話、公式のページでも載っているかな」と、一緒に調べる
    • 本人が自分で気づく余地を残す:結論を押しつけず、「どう思う?」と問いかけ、気づく時間を待つ
    • 専門機関に早めにつなぐ:消費生活センター(188)、警察(#9110)、法的な手続きは弁護士や法テラスなど。宗教や霊感に絡む悩みなら、霊感商法等対応ダイヤル(法テラス)0120-005931(平日の日中、土日祝・年末年始は休み)が、家族の悩みも受け付けています

    強引に連れ出す、閉じ込める、行動を無理に止める、本人の持ち物を勝手に処分する、といった方法は、違法になる可能性があり、本人との信頼も壊れます。絶対にしないでください。

  11. 【自分自身が巻き込まれかけたとき】の気づき方

    「自分は大丈夫」と思っていても、次のような状態になっていたら、立ち止まるサインです。

    • 電話を切ったあとも、「どうしよう」と頭がいっぱいで、他のことが考えられない
    • 「誰にも言ってはいけない」と言われて、そのとおりにしている
    • 相手の言う手順(ATMに行く、口座の残高を確認する、スマホにアプリを入れる)を、だれにも話さず進めている
    • 銀行の窓口で聞かれたときの答え方を、相手に教わっている
    • 「自分が悪いのではないか」「早く解決しないと」と焦っている

    気づいたら、まず電話を切り、深呼吸をします。そして、前から知っている誰かに話します。誰にも話せないと感じるときは、#9110 や 188 に電話する方法もあります。
    恥ずかしさは不要です。巻き込まれかけて気づけたことは、大きな一歩です。

注意点

  • 暗証番号、キャッシュカード、通帳、印鑑、認証コードは、電話や訪問で渡さない、教えない。公的機関や金融機関が電話でそれらを求めることは、通常はない
  • 相手が教える番号やリンクは使わず、自分で調べた公式の番号にかけ直す
  • 「秘密にして」「誰にも言わないで」と言われたときは、必ず誰かに話す
  • 国際電話や、知らない番号の着信は、出ないのが基本
  • 本人を無理に連れ出す、閉じ込める、持ち物を勝手に処分することは、違法になり得るため絶対にしない
  • この記事は一般的な情報で、法律やお金に関する個別の助言ではない。具体的な事案は、警察、消費生活センター、弁護士などの専門窓口に相談する
  • 被害の件数や金額、窓口の受付時間は変わるため、警察庁、消費者庁、国民生活センターなどの公式サイトで最新の情報を確認する

コツ

  • 断り文句を紙に書いて、電話のそばに貼っておく
  • 留守番電話を常に設定しておく
  • 家族で定期的に「最近こんな電話がきた」と話す習慣をつくる
  • 「家族を助けたい」という気持ちは自然なもの。だからこそ、あわてたときほど一度立ち止まる
  • 自分から掛け直す番号は、前から登録してあるものだけにする
  • 不安になったら、一人で決めずに、まず誰かに話す

よくある質問

Q息子を名のる電話で、声が似ているときはどうしたらよいですか?
A

声が似ていても、いったん切って、前から登録してある番号に自分でかけて確かめてください。「風邪で声が変」と言われることもあります。お金の話が出たら、必ず誰かに相談してください。

Q警察を名のる電話は、本物か見分けられますか?
A

電話だけで見分けるのは難しいため、いったん切って、警察署の番号を自分で調べて確認してください。警察官が、電話でキャッシュカードや暗証番号を求めることは通常ありません。迷ったら #9110 に相談できます。

Q国際電話がかかってきました。出てしまったらどうなりますか?
A

出ただけで必ず被害にあうとは限りません。個人情報や暗証番号を答えず、そのまま切ってください。不要なら、国際電話の利用休止を、契約している電話会社の公式窓口で確認できます。

Q家族がだまされていると気づいたら、どう声をかければよいですか?
A

責めず、孤立させず、まず気持ちを聞いてください。「心配だから一緒に確認させて」と伝え、本人に電話をかけ直す、警察や 188 に一緒に相談するなどを、並んで行うのが安心です。緊急のときは 110 に連絡してください。

Qお金を渡してしまいました。戻ってきますか?
A

状況によって異なり、ここで見通しは言えません。できるだけ早く、金融機関と警察に連絡して事情を伝えてください。証拠は消さずに残しておきます。

まとめ

「出ない、話さない、お金の話は切る、自分から掛け直す」。断り文句は事前に決めておき、迷ったら #9110、緊急は 110、契約が絡むなら 188。家族や友人が巻き込まれたときは、責めず、孤立させず、一緒に確かめ、早めに専門機関へ。強引な連れ出しや閉じ込めは絶対にしない。だまされるのは誰にでもあります。

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みんなの取説 torisetsu.jp / https://torisetsu.jp/manual/ore-ore-scam-call-guide/
作成日:2026年10月26日 ※内容は更新されることがあります。最新版は上のURLで確認できます。一般的な情報であり、医療・法律・お金などの判断は専門家や公式窓口にご相談ください。

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