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送りつけ商法がきたときの取説(見分け方・断り方・受け取ってしまったとき・家族や自分が巻き込まれたとき)

注文していない商品が届く「送りつけ商法」への対処をまとめました。見分け方、その場で使える断り文句、受け取ってしまったときの動き、相談先、家族や友人が巻き込まれたときの接し方、自分が巻き込まれかけたときの気づき方まで。

対象者
注文した覚えのない荷物が届いて戸惑っている人 ほか
難易度
初心者向け
所要時間
読むのに10分、家族で受け取りのルールを決めるのに10分ほど
最終確認
2026年10月16日
取説編集部

これは何の取説?

申し込んでいない商品を一方的に送りつけ、代金を払わせようとする商法の取説です。「ネガティブオプション」とも呼ばれます。手口の見分け方、受け取りを断る言い方、届いてしまったときの動き、家族や友人が巻き込まれたときの接し方、自分が巻き込まれかけたときの気づき方を整理しています。だまされるのは誰にでもあることです。自分を責めずに読んでください。

こんな人向け

  • 注文した覚えのない荷物が届いて戸惑っている人
  • 代引きや着払いの荷物を受け取るべきか迷っている人
  • 一人暮らしの親や祖父母など、家族の荷物の受け取りが心配な人
  • 友人や家族が、送りつけられた商品の代金を払ってしまったかもしれない人
  • 「自分も払いそうになった」と不安になっている人

まず知っておくこと

この記事は一般的な情報で、個別の事案についての法的な判断や、お金の助言ではありません。法律の内容や運用は変わることがあります。被害の件数や金額、窓口の受付時間や通話料は変わりやすいため、ここには載せていません。消費者庁や国民生活センターの公式サイトで最新の情報を確認してください。
2021年7月の特定商取引法の改正により、注文していない商品が送られてきても売買契約は成立せず、代金を支払う必要はないとされています。事業者は商品の返還を請求できず、受け取った人は直ちに処分できます。開封したり使ったりしても、支払う義務は生じません。詳しくは消費者庁の公式サイトで確認できます。

必要なもの

  • 荷物の送り状、伝票、同封の書類(捨てずに残す)
  • 荷物や伝票の写真を撮れるスマホ
  • 届いた日時、配達の人の様子、電話や書面の内容を書き残すメモ
  • 消費者ホットライン188(最寄りの消費生活センターにつながる)
  • 家族の連絡先

手順

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  1. 送りつけ商法の見分け方を知る

    典型的な手口とサインは次のとおりです。

    • 注文していないのに、商品が突然届く。宛名が自分か家族の名前になっている
    • 代金引換(代引き)や着払いで届く。「家族が頼んだのでは」と思わせて支払わせようとする
    • 請求書や「お支払いのお願い」が同封され、期限が書かれている
    • 「先日お電話でお申し込みいただいた」「承諾いただいた」と、電話の件を持ち出す
    • 「返品するなら送料はそちらの負担」「使ったので買い取ってください」と迫る
    • 消費者庁などの公的機関を名のる書類が添えられ、着払いで届く(消費者庁は代金の請求や着払いでの送付をしません)

    心当たりのない荷物が、お金の支払いとセットで届いたら、まず疑ってください。

  2. 玄関で受け取るかどうかを決める(代引き・着払いの基本)

    基本は「身に覚えのない荷物は受け取らない」です。

    • 代引きや着払いの荷物は、頼んだ覚えがなければ、受け取らず、支払いもしないでください
    • 家族宛ての荷物で、頼んだかどうか自分では分からないときは、いったん持ち帰ってもらい、家族に確認してから改めて受け取るかを決める
    • 配達の人に事情を話して構いません。配達の人は送り主ではなく、運んでいるだけです
    • 「家族が頼んだはず」「もう払うと言っていた」と言われても、その場で決めなくて大丈夫です

    家族の間で「誰が注文したか分からない荷物は受け取らない」というルールを決めておくと、迷いません。

  3. そのまま使える断り文句を用意しておく

    断るときは、理由を説明しすぎず、短く繰り返すのがコツです。例を挙げます。

    • 「注文した覚えがないので、受け取りません。持ち帰ってください」
    • 「家族に確認が取れないので、今日は受け取れません」
    • 「払う義務はないと聞いています。支払いません」
    • 「消費生活センターに相談します」
    • 電話で言われたとき:「申し込んだ覚えはありません。お断りします。失礼します」と言って切る
    • しつこいとき:「これ以上は、相談窓口を通してください」

    相手が大声を出したり、いつまでも帰らなかったりして怖いときは、無理に応じず、周りの人や警察に助けを求めてください。

  4. 受け取ってしまった後の動き(払わない・慌てない)

    もう荷物を受け取ってしまっても、慌てなくて大丈夫です。

    • 代金は支払わない。注文していない商品の代金を払う義務はないとされています
    • 開封したり、使ってしまったりしていても、支払う義務は生じないとされています
    • 返送もしなくてよいとされています。事業者は返還を請求できず、受け取った人は直ちに処分できます。ただし、処分する前に、証拠として荷物、送り状、同封物の写真を撮っておくと安心です
    • 請求書や電話、メールが来ても、無視して構いません。連絡が続いて不安なときは188に相談してください。
  5. 払ってしまったときの動き

    すでにお金を払ってしまった場合も、あきらめずに相談してください。

    • 誤って支払った場合は、返還を請求できるとされています。具体的な進め方は、消費者ホットライン188で相談してください
    • 振込の控え、領収書、伝票、同封の書類、相手からのメールやSMS、電話の日時のメモを消さずに残す。スマホの画面はスクリーンショットで残す
    • クレジットカードで払ったときは、カード会社の公式窓口にも、早めに事情を伝えて相談する
    • 自分から相手に連絡して交渉するより、先に相談窓口に聞くほうが安心です

    「注文した覚えはあるが、内容が違う」「電話で承諾したかもしれない」といった場合は、別の取引にあたるかもしれません。この記事では判断できないため、188で相談してください。

  6. クーリング・オフについて知っておく

    注文していない商品を送りつけられた場合は、そもそも売買契約が成立していないとされているため、クーリング・オフの手続きをする必要はありません。
    一方、電話で勧誘されて申し込んでしまった、訪問を受けて契約した、といった場合は、別の取引として、クーリング・オフ(訪問販売や電話勧誘販売では、契約書面を受け取った日から8日以内)ができることがあります。通信販売にはクーリング・オフの制度がありません。
    どの取引にあたるかは、事情で変わります。迷ったら、期限が過ぎないうちに188へ相談してください。クーリング・オフをするときは、はがきなら両面のコピーを取り、特定記録や簡易書留で送る方法があります。電子メールなどでもできるようになっています。

  7. 相談先を知っておく

    困ったときは、一人で抱えず相談してください。

    • 消費者ホットライン188:全国共通で、最寄りの消費生活センターなどにつながります。相談は無料です(通話料は窓口につながった後にかかります)。土日祝日の対応は、国民生活センターなどの公式サイトで確認してください
    • 警察相談専用電話 #9110:犯罪かもしれない、脅されているなど、緊急ではない相談のとき。受付時間は都道府県警察で異なります
    • 110番:今まさに危険がある、緊急のとき
    • 法テラス サポートダイヤル 0570-078374:法律の相談先や制度の案内を受けられます(弁護士への相談そのものではありません)

    受付時間や通話料は変わることがあるため、公式サイトで確認してください。

  8. 【親しい友人・家族が巻き込まれたとき】責めずに寄り添う

    身近な人が、送りつけられた商品の代金を払ってしまった、あるいは払おうとしているときは、次のように接してみてください。

    • 責めない:「なんで払ったの」「だまされたんでしょ」は、本人を黙らせてしまいます。「大変だったね」「誰にでもあることだよ」と、まず受け止める
    • 孤立させない:怒ったり、呆れたりして距離を置かず、「一緒に考えよう」と伝える
    • 本人の気持ちを聞く:なぜ払う気になったのか、どう感じているのかを、急かさずに聞く。恥ずかしい、怖い、断れなかった、といった気持ちがあるかもしれません
    • 小さな疑問を一緒に確認する:「この荷物、頼んだ覚えはある?」「請求書の会社名はどこ?」と、結論を押しつけずに問いかけ、一緒に消費者庁のページなどを見る
    • 一緒に相談窓口へ行く:188に一緒にかけたり、最寄りの消費生活センターに同行したりする

    本人に代わって相手と交渉するのは、トラブルを大きくすることがあります。窓口や弁護士に相談してください。

  9. 【洗脳(マインドコントロール)から目を覚ますために】一般に言われている考え方

    送りつけ商法そのものは、一回きりの荷物で終わることが多い手口です。ただ、荷物や電話をきっかけに、不安をあおられたり、親切な声かけで信頼させられたりして、より大きな契約や勧誘に誘われることもあります。身近な人が、相手の言葉を強く信じ込み、周囲の声が届きにくくなっているように見えたときの、一般に言われている考え方を紹介します。
    これは公的に確立された方法ではなく、効果を保証するものでもありません。専門家の考え方は、相談先で確認してください。

    • 論破・否定しない:頭ごなしに否定すると、かえって相手との結びつきを強めることがあるとされています。「そう思うんだね」と聞く
    • 人格を責めない:「バカだ」「だまされやすい」は禁句。本人の価値を認める言葉を選ぶ
    • 関係を切らない:連絡を絶たず、いつでも戻れる場所でいる。そばにいること自体が支えになります
    • 事実の確認を一緒にする:「この会社の所在地はどこ?」「書面には何て書いてある?」と、一緒に調べる姿勢で
    • 本人が自分で気づく余地を残す:答えを押しつけず、自分で気づくための時間と材料を用意する
    • 専門機関に早めにつなぐ:消費生活センター(188)、弁護士、霊感商法等対応ダイヤル(0120-005931。平日の日中のみで、土日祝日と年末年始は休み。金銭トラブルのほか、心の悩みや家族の悩みも受け付けています)など

    次のことは、絶対にしないでください。本人を無理やり連れ出す、部屋に閉じ込める、行動を拘束する、持ち物を勝手に処分する、といった行為は、違法になるおそれがあり、かえって本人を追い詰めます。

  10. 【自分自身が巻き込まれかけたとき】気づくためのサイン

    「自分は大丈夫」と思っていても、疲れているときや、一人でいるときには、誰でも判断が鈍ります。次のような気持ちや状況に気づいたら、いったん手を止めてください。

    • 「払わないと、家族に迷惑がかかる」「会社名が出て怖い」と、不安が先に立っている
    • 「たいした金額じゃないから払ってしまおう」と、考えるのが面倒になっている
    • 「開けてしまったから悪いのでは」と、自分を責めている
    • 電話や書面で「期限」「法的措置」などと言われ、急かされている
    • 誰かに言うのが恥ずかしくて、黙っておこうとしている

    これらは、送りつけ商法に限らず、悪質商法でよくある心の動きです。気づいたら、①払わない・連絡しない、②写真とメモで証拠を残す、③188や家族に話す、の順に動いてください。話すだけで、気持ちが落ち着くことも多いです。

注意点

  • 注文した覚えのない荷物の代金は、払う必要がないとされています。ただし、自分や家族が注文したものでないかは、処分する前に確認してください
  • 「注文したが内容が違う」「電話でうっかり承諾した」など、取引の事情があるときは、この記事では判断できません。消費者ホットライン188に相談してください
  • 消費者庁をかたる書類や、公的機関を名のる連絡が着払いで届くことがあります。消費者庁は代金の請求や着払いでの送付をしません。電話番号などは、相手の指定したものでなく、自分で調べた公式のものを使ってください
  • 荷物に記載された電話番号や、同封の連絡先には、連絡しない
  • 不安を感じる相手の訪問や電話には、一人で対応せず、家族や周りの人、警察に助けを求める
  • 友人や家族を助けるときに、本人の意思に反して連れ出す、閉じ込める、持ち物を処分するなどの行為はしない
  • この記事は一般的な情報で、法律やお金に関する個別の助言ではありません。法律の内容や窓口の番号、受付時間は変わることがあるため、公式サイトで最新の情報を確認してください

コツ

  • 玄関のそばに「身に覚えのない荷物は受け取りません」とメモを貼っておくと、とっさに言いやすい
  • 家族の間で、通販で買ったときは一言伝えるという習慣をつくる
  • 荷物の送り状や同封物は、すぐに捨てず、写真を撮ってから処分する
  • 断り文句をスマホのメモに書いておくと、焦っても読める
  • 詐欺全般の備えは、詐欺に引っかからないための取説(scam-prevention-guide)も参照
  • 家族が不審な電話を受けたときは、オレオレ詐欺への備えの取説(ore-ore-scam-rescue-guide)も参照
  • 勧誘が続き、周囲の声が届かなくなっている人への接し方は、洗脳・マインドコントロールからの支援の取説(cult-brainwash-support-guide)も参照

よくある質問

Q注文していない代引きの荷物が届きました。受け取っていいですか?
A

頼んだ覚えがなければ、受け取らず、支払いもしないのが基本です。家族宛てで判断がつかないときは、いったん持ち帰ってもらい、家族に確認してから改めて決めてください。

Q開封したり、使ったりしてしまいました。代金を払う必要はありますか?
A

注文していない商品であれば、開封や使用をしても、代金を支払う義務は生じないとされています。不安な場合は、消費者ホットライン188に相談してください。

Q送られてきた商品は、返さないといけませんか?処分してもいいですか?
A

注文していない商品について、事業者は返還を請求できず、受け取った人は直ちに処分できるとされています。ただし、証拠として荷物や伝票、同封物の写真を撮ってから処分すると安心です。自分や家族が注文したものでないかは、先に確認してください。

Q消費者庁の名前が書かれた書類が着払いで届きました。本物ですか?
A

消費者庁は、代金の請求や着払いでの送付をしないとされています。受け取らず、支払わず、記載の連絡先にも連絡しないでください。心配なときは、消費者庁の公式サイトで確認するか、188に相談してください。

Q母が、送りつけられた商品の代金を払ってしまったようです。どう声をかければよいですか?
A

責めずに、「大変だったね。一緒に確認しよう」と伝えてください。振込の控えや伝票を残し、一緒に188に相談するか、最寄りの消費生活センターに同行すると安心です。

Q払ったお金は戻ってきますか?
A

誤って支払った場合は返還を請求できるとされていますが、個別の見通しはここでは言えません。早めに188に相談してください。

まとめ

「身に覚えのない荷物は受け取らない。代引きでも払わない。届いてしまっても、払わず、写真と記録を残し、困ったら188」。注文していない商品は代金を払う必要がなく、直ちに処分できるとされています。身近な人が巻き込まれたら、責めず、孤立させず、一緒に相談窓口へ。自分が巻き込まれかけたときも、一人で抱えず話すことが一番の対策です。

参考リンク

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みんなの取説 torisetsu.jp / https://torisetsu.jp/manual/negative-option-guide/
作成日:2026年10月26日 ※内容は更新されることがあります。最新版は上のURLで確認できます。一般的な情報であり、医療・法律・お金などの判断は専門家や公式窓口にご相談ください。

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