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利殖商法(もうけ話)がきたときの取説(見分け方・断り方・登録の確認・契約後の動き・家族や友人が巻き込まれたとき)
SNSやDMのもうけ話、無登録業者、暗号資産、預託商法など利殖商法への備えをまとめました。見分け方、断り文句、登録の確認方法、支払ってしまった後の動き、大切な人が巻き込まれたときの接し方まで。
- 対象者
- SNSやメッセージでもうけ話を持ちかけられて、迷っている人 ほか
- 難易度
- 普通
- 所要時間
- 読むのに15分、いざというときの確認は数分
- 最終確認
- 2026年10月16日
これは何の取説?
「必ずもうかる」「あなただけに教える」といった話で、お金を出させる商法を、ここでは利殖商法と呼びます。SNSやDMでの投資の誘い、無登録の業者、暗号資産、物を預けて配当を約束する預託商法などがあります。この取説は、見分け方、その場での断り方、支払ってしまった後の動き、そして大切な人が巻き込まれたときの接し方を整理したものです。だまされるのは誰にでも起こりうることで、本人の責任ではありません。
こんな人向け
- SNSやメッセージでもうけ話を持ちかけられて、迷っている人
- すでに契約や送金をしてしまったかもしれない人
- 家族や友人が投資の話に夢中になっていて心配な人
- 自分は大丈夫と思っているが、備えは特にしていない人
まず知っておくこと
この記事は一般的な情報で、法律やお金に関する個別の助言ではありません。投資をするかどうか、お金をどうするかの判断を代わりにするものでもありません。被害の件数や金額、手口の最新情報、窓口の受付時間は変わりやすいため、載せていません。消費者庁、国民生活センター、警察庁、金融庁の公式サイトで最新の情報を確認してください。
なお、詐欺的な話かどうかの最終的な判断は、この記事ではできません。迷ったら、相談窓口に聞いてください。
必要なもの
- 相手とのやり取りの画面(消さずに残す)
- 契約書、パンフレット、申込画面、振込の控えなど
- 信頼できる家族や友人の連絡先
- 金融庁の公式サイトを見られる端末
- メモ用の紙かスマホのメモ(日時、相手、言われたことを書き留める)
手順
利殖商法の見分け方を知る
次のような特徴が重なるほど、立ち止まるサインです。
- 「必ずもうかる」「元本保証」「損しない」と言い切る
- 「今日だけ」「枠が残りわずか」と、考える時間を与えない
- SNSやDM、広告、知らない人からのメッセージで急に誘われる
- 著名人が勧めているように見える画像や動画が使われている(無断で使われている例もあります)
- 親しくなった相手から、投資や副業の話に導かれる
- 「家族や銀行には内緒に」と、相談を封じる
- 登録や許可の有無を聞くと、はぐらかす
- 暗号資産で払う、または専用アプリに入金させるよう言われる
- もうかったと画面に出るのに、引き出そうとすると手数料や税金の名目で追加の入金を求められる
- 副業のサポートなどの名目で、借入れやクレジットカードの利用を勧められる
上の特徴が一つあっただけで詐欺と決めつけることはできませんが、複数当てはまるなら、誰かに相談してから動いてください。
相手の登録を確認する
投資の勧誘や運用の相手が、きちんと登録された業者かどうかは、自分で調べられます。
- 株式や投資信託、投資の運用などを扱う業者は、金融庁の公式サイトにある「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認します
- 暗号資産の交換業者は、金融庁の公式サイトの案内で登録の有無を確認します
- 調べるときは、相手が教えたリンクではなく、自分で公式サイトを検索して開きます
- 名前が似ている別の業者の可能性もあるので、所在地や代表者など、一覧の情報と照らして確認します
登録がない、または確認できない相手には、お金を渡さないのが基本です。ただし、登録があることは安全を保証するものではありません。登録があっても、勧誘の内容に不審な点があれば、相談窓口に聞いてください。金融庁や国民生活センターをかたって連絡してくる例にも注意が必要です。
その場で決めない。決まりごとを作っておく
もうけ話では、焦らせることが相手の常套手段です。次のように決めておくと、焦っていても動けます。
- お金の話は、その場で返事をしない
- 必ず誰かに話してから決める
- 相手に教えられたリンクやアプリは使わない
- 借金やクレジットカードで投資をしない
- 暗証番号、認証コード、パスワードは誰にも教えない
「持ち帰って家族に相談します」は、角が立たず、使いやすい断り方です。
そのまま使える断り文句
断るのに理由や説明は要りません。次のような言い方があります。
- 「興味がないので、結構です」
- 「お金の話は、家族と相談してからでないと決めません」
- 「登録している業者かどうか、自分で調べてから考えます」
- 「その場で決めるものではないので、今日はお断りします」
- 「必ずもうかる話は信用しないと決めています」
- 「今後は連絡しないでください」
しつこく食い下がられても、同じ言葉を繰り返せば大丈夫です。電話は切って構いません。メッセージには返信せず、ブロックや着信拒否を使うのも一つの方法です。友人や知人からの誘いでも、きっぱり断って問題ありません。
預託商法について知っておく
「物を買って業者に預ければ、配当や利益が得られる」という形の商法を、預託商法といいます。販売と預託をセットにする契約は、預託法により原則として禁止されています。確認を受けていない販売預託の契約は無効とされる、という制度もあります。
細かい条件は変更されることがあるため、気になる契約は、消費者庁の公式サイトで確認するか、消費生活センターに相談してください。契約や支払いをしてしまったときの動き
気づいた時点で、次の順に動きます。早いほど、できることが増えることがあります。
- 追加の入金や送金をやめ、相手との連絡を止める。「取り戻すために手数料を」と言われても払わない
- やり取りの画面、メッセージ、メール、契約書、パンフレット、広告、振込の控え、相手の口座や連絡先を消さずに残す。スクリーンショットも有効
- 日時、相手の名前、言われたことをメモする
- 振り込んだ、またはカード情報を伝えたときは、金融機関やカード会社の公式窓口に、事情を伝えて相談する
- 消費者ホットライン188に電話し、最寄りの消費生活センターに相談する(相談は無料。通話料は、窓口につながった後にかかります)
- 犯罪かもしれないときは、警察の相談窓口(警察相談専用電話 #9110)にも相談する。緊急のときは110
クーリング・オフについては、一律にできるとは言えません。訪問販売や電話勧誘販売にあたる契約なら8日以内、連鎖販売取引(いわゆるマルチ商法)や業務提供誘引販売にあたる契約なら20日以内、という決まりがあります。ただし、通信販売には規定がありません。ネットやSNSで知り合って契約したものは、どれにあたるかの判断が難しいことがあります。起算日は契約書面を受け取った日です。当てはまるかどうかは、自分で決めずに188で聞いてください。
クーリング・オフを書面で行う場合は、はがきの両面をコピーして、特定記録や簡易書留で送るのが一般的です。電子メールなど電磁的記録での通知も、認められています。クレジットカードの契約がからむ場合は、販売会社とカード会社の両方に連絡します。
期間が過ぎても、不実の説明があった場合などは、取り消しや解約ができることがあります。あきらめずに相談してください。相談先を知っておく
- 消費者ホットライン188:全国共通の番号で、最寄りの消費生活センターなどにつながります。土日祝日は、国民生活センターが対応する日があります。窓口の検索は、国民生活センターの公式サイトにあります
- 警察相談専用電話 #9110:緊急ではない警察への相談。受付時間は都道府県警察で異なります。緊急のときは110
- 法テラス サポートダイヤル 0570-078374:相談できる機関や制度の案内をしてくれます。弁護士による相談そのものではありません
- 金融庁、消費者庁、警察庁の公式サイト:注意喚起や、登録の確認ができます
- 弁護士:お金を取り戻せるか、契約をどう解消するかなどは、弁護士への相談が必要になることがあります
受付時間や通話料は変わることがあるため、公式サイトで確認してください。
【親しい友人・家族がそうなったとき】まず責めない
大切な人が利殖商法にはまっていると気づいたとき、心配のあまり強く止めたくなります。でも、まず次のことを心に留めてください。
- 責めない、笑わない、叱らない。だまされるのは誰にでもあります
- 孤立させない。「そんなものやめろ」と突き放すと、相手は「分かってくれるのは勧誘してくる人だけ」と感じやすくなります
- 本人の気持ちを聞く。何が魅力で、何が不安かを、否定せずに聞きます
- 小さな疑問を、一緒に確認する。「この会社って、金融庁の一覧に載っているかな。一緒に見てみよう」と、一緒に調べる形が、一般によいと言われています。「消費生活センターに聞いてみない?」と、一緒に相談窓口へ行く
- クーリング・オフの期間がある契約は、早く動くことが大切です。解約の意思があるかを、やさしく確認します
あなた自身が一人で抱え込む必要もありません。家族の悩みとして、消費生活センターに相談できます。
【洗脳(マインドコントロール)から目を覚ますために】一般に言われている考え方
誘う側は、孤立させたり、不安と期待をあおったり、「あなたのためだ」と信じ込ませたりして、冷静に考える力を弱めることがあります。こうした状態の人に接するときの考え方として、一般に次のようなことが言われています。ただし、これらは公的機関が効果を確かめた確立した方法ではありません。効果を保証するものではないことを、あらかじめお伝えします。
- 論破しない、否定しない:正論で追いつめると、かえって心を閉ざしたり、勧誘してくる側に近づいたりすることがあります
- 人格を責めない:「バカだ」「だまされやすい」と言わず、本人の人柄はそのまま認める姿勢を大切にします
- 関係を切らない:連絡を絶たず、「いつでも味方だ」と伝え続けます。孤立が深まると、戻る場所がなくなります
- 事実の確認を一緒にする:契約書、登録の有無、お金の流れなど、事実を、責めない形で一緒に見ます
- 本人が自分で気づく余地を残す:結論を押しつけず、「どう思う?」「ここは気になるね」と問いかけ、本人が自分で考える時間を残します
- 専門機関に早めにつなぐ:消費生活センター、必要に応じて弁護士、霊感商法等対応ダイヤル(0120-005931。家族の悩みや心の悩みも相談できる窓口です。受付時間は公式サイトで確認)などに、早めに相談します。接し方そのものも、専門家に聞くのが安心です
なお、本人の意思に反して無理やり連れ出す、閉じ込める、持ち物を勝手に処分する、といったことは、違法になるおそれがあります。関係も壊れやすくなります。絶対にやめてください。
宗教や教えがからんで悩んでいるときは、当サイトの洗脳・カルトからの支援の取説(cult-brainwash-support-guide)も参考にしてください。【自分自身が巻き込まれかけたとき】気づくためのチェック
巻き込まれている最中は、自分では気づきにくいものです。次のことが当てはまらないか、時々振り返ってみてください。
- 誰かに話すと止められそうで、話したくない、隠したいと思っている
- 「もっと入れれば取り返せる」と、損を取り戻すために追加で入金している
- その話のことを、一日中考えている。他のことが手につかない
- 疑問を口にしたら、相手に「信じていないのか」と責められた、または、疑う人は敵だと思うようになった
- 借金やクレジットカードで、お金を用意しようとしている
- 周りの人に、同じ話を勧めたくなっている
- 登録の有無や、お金の行き先を、自分では確認していない
一つでも当てはまったら、いったん手を止め、信頼できる人や相談窓口に話してください。「勧誘する側」になってしまうと、友人関係を傷つけるだけでなく、自分が責任を問われるおそれもあります。自分が止まれることは、弱さではなく、強さです。
注意点
- 「必ずもうかる」「元本保証」と言い切る話は、立ち止まる強いサイン。登録は、相手に教えられたリンクではなく、自分で金融庁の公式サイトを開いて確認する
- 相手に教えられた電話番号、リンク、アプリは使わない。ID、パスワード、暗証番号、認証コードは、誰にも教えない
- 借金やクレジットカードで投資をしない。追加の入金(手数料、税金、保証金の名目)には応じない
- クーリング・オフは、契約の種類によって、できる場合とできない場合があり、期間も異なる。自分で判断せず、188で聞く
- 大切な人を無理やり連れ出す、閉じ込める、持ち物を勝手に処分することは、違法になるおそれがあるため、絶対にしない
- マインドコントロールからの接し方は、公的に確立した方法ではなく、効果は保証できない。専門機関に相談する
- この記事は一般的な情報で、法律やお金の個別の助言ではありません。具体的な事案は、消費生活センター、警察、弁護士などに相談してください
- 窓口の番号、受付時間、通話料、被害の件数や金額は変わるため、公式サイトで最新の情報を確認する
コツ
- 投資の話は、「持ち帰って家族に相談します」で、必ず一晩おく
- 相手の名前、会社名、サービス名で、金融庁の一覧や公式の注意喚起を検索する習慣をつける
- 怪しい連絡を受けたら、家族に気軽に共有できる雰囲気を普段からつくる
- やり取りは、削除せず、スクリーンショットで残す
- 勧誘してきた相手が友人でも、断って構わない。断っても、友人としての関係が終わるとは限らない
- 詐欺全般の備えは、詐欺に引っかからないための取説(scam-prevention-guide)、投資そのものの基本は投資の取説(investment-guide)も参考にしてください
- 宗教的な勧誘への断り方は、宗教勧誘を断る取説(religious-solicitation-refuse-guide)も参考にしてください
よくある質問
Q登録業者なら安全と考えてよいですか?
登録があることは、安全を保証するものではありません。登録のない相手には渡さないのが基本ですが、登録がある相手でも、勧誘内容に不審な点があれば、消費生活センターなどに相談してください。
Qお金を振り込んでしまいました。戻ってきますか?
状況によって異なり、ここで見通しは言えません。追加の入金をやめ、証拠を残して、金融機関の公式窓口、消費者ホットライン188、警察に早く相談してください。「お金を取り戻す」と持ちかけて、手数料を請求する連絡にも注意してください。
Qクーリング・オフはできますか?
契約の種類によります。訪問販売や電話勧誘販売にあたるなら8日以内、連鎖販売取引や業務提供誘引販売にあたるなら20日以内という決まりがありますが、通信販売には規定がありません。ネットで知り合った契約は判断が難しいので、188で相談してください。
Q家族が「大丈夫、もうかっている」と言って聞きません。
否定したり、論破しようとしたりすると、かえって話してくれなくなることがあります。まず気持ちを聞き、関係を保ちながら、「登録の確認を一緒にしてみよう」と、事実を確認する形で誘ってみてください。早めに消費生活センターなどに、家族の悩みとして相談するのも一つの方法です。
Q友人に投資の話を勧められて、断りにくいです。
「お金の話は家族と相談してからでないと決めない」「今日は結構です」と、理由を詳しく説明せずに断って大丈夫です。仕組みがよく分からないものや、人を誘うことで利益が得られる仕組みには、加わらないのが無難です。
まとめ
「必ずもうかる・今だけ・内緒に」を感じたら、その場で決めず、相手の登録を自分で金融庁の公式サイトで確かめる。支払ってしまったら、追加の入金をやめて証拠を残し、188へ。大切な人が巻き込まれたときは、責めず、孤立させず、事実を一緒に確かめて、専門窓口に早めにつなぐ。強引な連れ出しは絶対にしない。だまされるのは誰にでもあることです。
参考リンク
この取説はどうでしたか?
みんなの取説 torisetsu.jp / https://torisetsu.jp/manual/investment-scheme-guide/
作成日:2026年10月26日 ※内容は更新されることがあります。最新版は上のURLで確認できます。一般的な情報であり、医療・法律・お金などの判断は専門家や公式窓口にご相談ください。
この取説への質問
取説の内容について分からないことを質問できます。作者が回答します。
まだ質問はありません。