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アポイントメント商法・キャッチセールスがきたときの取説(見分け方・断り方・契約後の動き・家族や友人がはまったとき)
路上で声をかけられて事務所へ、電話やSNSで呼び出されて契約へ。そんな商法の見分け方と、そのまま使える断り文句、契約してしまったときのクーリング・オフと相談先、身近な人がはまったときの寄り添い方をまとめました。
- 対象者
- 街や駅で声をかけられて、ついて行きそうになった人、行ってしまった人 ほか
- 難易度
- 初心者向け
- 所要時間
- 読むのに10分、契約してしまったときの初動は当日から数日以内
- 最終確認
- 2026年10月16日
これは何の取説?
「アンケートをお願いします」と路上で声をかけられたり、「プレゼントがあたりました」と電話やSNSで呼び出されたりして、事務所や店舗で高額な契約をすすめられる商法の取説です。一般に、路上などで声をかけて連れて行くものを「キャッチセールス」、電話やSNSなどで呼び出すものを「アポイントメント商法」と呼びます。見分け方、その場の断り方、契約してしまったときの動き、そして身近な人がはまったときの接し方までを整理しています。
こんな人向け
- 街や駅で声をかけられて、ついて行きそうになった人、行ってしまった人
- 「会いたい」「プレゼントがある」と呼び出されて、不安になっている人
- すでに契約してしまい、どうすればよいか分からない人
- 親しい友人や家族が、そうした契約をしているようで心配な人
- 自分も少し巻き込まれかけているかもしれないと感じている人
まず知っておくこと
だまされるのは、誰にでもあることです。断れなかったのは、あなたの落ち度ではありません。相手は、断りにくい場面をつくる専門家だからです。
この記事は一般的な情報で、個別の事案についての法律やお金の判断ではありません。クーリング・オフの期間や条件、窓口の受付時間は変わることや、契約の内容によって異なることがあります。被害の件数や金額などの統計は載せていません。具体的な事案は、消費生活センターや弁護士などの専門窓口に相談し、最新の情報は消費者庁・国民生活センターなどの公式サイトで確認してください。
必要なもの
- 契約書や申込書、パンフレット、名刺、領収書など、手元にある書類すべて
- 相手とのやり取りの記録(メール、SMS、SNSのメッセージ、通話履歴)
- クレジットカードの契約書や明細(ローンやカードで払った場合)
- スマホのカメラやメモ(相手の名称や担当者名、場所を記録する用)
- 信頼できる家族や友人の連絡先
手順
この商法の見分け方を知る
典型的な流れと、気づくためのサインを整理します。
【キャッチセールス】- 路上や駅前で「アンケートに協力して」「ちょっとお話だけ」と声をかけ、近くの事務所や店舗に連れて行く
- アンケートの後に、美容、エステ、化粧品、アクセサリー、教材、資格講座、副業・投資の情報商材などの話に切り替わる
【アポイントメント商法】
- 電話、メール、SNSやマッチングアプリなどで「当選した」「特別にご招待」「久しぶりに会いたい」と呼び出す
- 来てみると、最初に言われた目的とは違う商品やサービスの勧誘になる
【共通するサイン】
- 最初に、本当の目的(商品を売ること)を言わない
- 狭い部屋や、出入りしにくい場所に連れて行く
- 長時間、複数の人に囲まれて話を聞かされる
- 「今日だけの特別価格」「今日契約しないと損」と急がせる
- 「お金がなければローンを組めばいい」「後で解約できる」とすすめる
- 「あなたのために」と親身にほめたり、不安をあおったりする
特定商取引法では、勧誘の目的を告げずに誘った人を、公衆の出入りしない場所で勧誘することが禁止されています。
声をかけられた時点で、立ち止まる合言葉を持つ
路上でも電話でも、最初の「ちょっといいですか」で立ち止まるのが一番確実です。
- 目的を言わない誘いには、ついて行かない
- 「どこへ行くのか」「何の勧誘か」「誰が行うのか」を先に聞き、はっきり答えない相手は断る
- 「お金の話になったら、その場では決めない」と、あらかじめ自分で決めておく
- 呼び出しに応じるときは、人通りのある場所を指定し、一人で行かない
- 契約書にサインしない、印鑑を押さない、カードを出さない。この3つをその場のルールにする
事前に決めておけば、焦っていても動けます。
その場で使える断り文句
断るのは失礼なことではありません。次のような言い方をそのまま使えます。短く、繰り返すのがコツです。
【路上で】- 「急いでいるので、結構です」と言って歩き続ける
- 「興味がありません」と一度だけ言って、足を止めない
- 「何の勧誘ですか。お話しできないなら行きません」
【電話・メッセージで】
- 「用件を教えてください。商品の勧誘なら必要ありません」
- 「会う予定はありません。連絡しないでください」
- 「家族と相談してから、こちらから連絡します」
【事務所や店舗で】
- 「契約はしません。帰ります」
- 「今日は決めません。持ち帰って家族に相談します」
- 「お金がありません。ローンも組みません」
- 「帰りたいので、荷物を返してください」
理由を説明すると、そこを突かれて長引きがちです。理由は言わず、「結構です」「帰ります」を繰り返す方が効果的な場合があります。
なお、帰りたいと伝えても帰してもらえない、閉じ込められる、体に触れられるなどのときは、無理に交渉せず、携帯電話で警察に相談・通報してください。緊急のときは110です。契約や支払いをしてしまったとき、まず動く
契約したあとも、できることがあります。まず落ち着いて、次の順で動きます。
- 追加の支払いや、追加の契約をしない。電話やメッセージで相手の言いなりにならない
- 書類、パンフレット、名刺、領収書、やり取りの画面を、消さずにすべて残す。契約書を受け取っていない場合も、日時、場所、担当者名、聞いた内容をすぐにメモしておく
- 早めに消費生活センターに相談する。全国共通の消費者ホットライン「188」に電話すると、最寄りの消費生活センター等につながる。相談は無料。(通話料は窓口につながった後にかかる。受付時間や休日の対応は、消費者庁・国民生活センターの公式サイトで確認)
- 「後で連絡する」「担当者がいない」と言われても、時間がたつほど手続きが難しくなることがあるため、その日のうちに動く
相談のときは、いつ、どこで、誰が、どんな話で、いくら、どう支払ったか、を伝えられるようにしておくとスムーズです。
クーリング・オフの考え方
キャッチセールスやアポイントメント商法は、特定商取引法の「訪問販売」にあたるものとされ、契約書面を受け取った日から8日以内であれば、クーリング・オフで契約を解除できる場合があります。(一般情報です。個別の契約に当てはまるかは、消費生活センターで確認してください)
- 期間の数え方は、契約書面を受け取った日が基本。書面に不備があるなど、8日を過ぎても解除できる場合もあるとされます
- 通知は、はがきなどの書面で出すのが一般的。両面をコピーして控えを取り、特定記録や簡易書留など、送った記録が残る方法が安心です
- 2022年6月1日から、メールや事業者の専用フォームなどの電磁的記録でも通知できるようになりました。送信画面や控えを保存しておきます
- クレジットカードで払った、またはローンを組んだ場合は、販売会社とカード会社の両方に通知します
- 商品を使ったり、受け取ったりしていても、できる場合があります。自己判断で諦めず、まず相談してください
- 8日を過ぎていても、事実と違う説明を受けていた、帰してもらえなかったなど、取り消せる可能性のある場合があります。あきらめずに相談を
なお、サービスの種類や契約の仕方によっては、クーリング・オフの対象にならないものもあります。「できない」と決めつけず、188で確認してください。
証拠を残す
あとで相談したり、交渉したりするときの助けになります。
- 契約書、申込書、パンフレット、名刺、領収書は、そのまま保管する。コピーも取っておく
- 通知を出したときは、通知の写し、送った記録(特定記録・簡易書留の控え)、届いた日が分かる記録を保管する
- 相手とのメールやSNSのメッセージは、消さずに画面を保存する
- 電話の内容は、日時、相手の名前、話した内容をメモする(録音は、状況によって使い方に注意が必要なため、窓口に相談してください)
- 支払いの証拠(振込の控え、カードの明細)も残す
- 相手の名称、住所、電話番号、担当者名、勧誘された場所を書き留める
相談先をまとめて知っておく
一人で抱えず、次の窓口を使い分けます。番号や受付時間は変わることがあるため、公式サイトで最新の情報を確認してください。
- 契約や支払いのトラブル:消費者ホットライン188(最寄りの消費生活センター等につながる)
- 犯罪の疑い、脅された、閉じ込められたなどの相談:警察相談専用電話 #9110。いま危険がある、緊急のときは110
- 弁護士への相談や、相談機関・制度の案内:法テラス サポートダイヤル 0570-078374(法テラスは相談機関や制度を案内する窓口で、弁護士相談そのものとは別です)
- 霊感や不安をあおる勧誘が絡むとき、家族の悩みや心の悩みも含めた相談:霊感商法等対応ダイヤル 0120-005931(法テラス)
- クレジットカードで払ったとき:カード会社の公式窓口
まず188で状況を話すのが、いちばん分かりやすい入口です。
親しい友人・家族がはまったとき(寄り添い方)
身近な人が、こうした契約をした、通い始めたようだと気づいたとき、いちばん大切なのは、責めないことと、孤立させないことです。
【してほしい接し方】- 責めない。「なんでだまされたの」ではなく、「心配だから話を聞かせて」と伝える
- 本人の気持ちを、最後まで聞く。何が良いと思ったのか、何が不安なのかを、うなずきながら聞く
- 孤立させない。普段通りの付き合いを続け、いつでも話してよい関係を保つ
- 小さな疑問を、一緒に確認する。「この契約書だと、総額はいくらだっけ」「解約のしかたは書いてある?」と、責めずに一緒に読む
- 期限があることを、静かに伝える。クーリング・オフは8日以内が基本なので、早めに動くとよいと話す
- 一緒に相談窓口へ行く、または電話に同席する。188は、本人が話しやすいよう、隣にいるだけでも心強い
- 本人の意思を尊重する。解約したいかどうかは、本人に確かめる
【してはいけないこと】
- 本人の代わりに、勝手に業者へ連絡して交渉する、書類を勝手に処分する、持ち物を取り上げる
- 無理やり連れ出す、閉じ込める、行動を見張り続ける
- 怒鳴る、人格を責める、恥をかかせる
本人に代わる交渉をしたいときは、弁護士や消費生活センターに相談してください。
洗脳(マインドコントロール)から目を覚ますために
勧誘する側は、親身な言葉、仲間意識、不安、特別感などを重ねて、本人が自分で判断しにくい状態をつくることがあります。そうなったとき、周囲の人が一人で抱え込まず、専門の窓口の力を借りることが大切です。
以下は、一般に言われている考え方です。公的に確立された方法ではなく、効果を保証するものでもありません。専門家の考え方は、相談先で確認してください。- 論破・否定しない。強く反論すると、かえって相手の側に気持ちが寄ることがあると言われる
- 人格を責めない。「信じやすい」「ばかだ」などとは言わない
- 関係を切らない。「いつでも話を聞く」という姿勢を保ち、帰ってこられる場所を残す
- 事実の確認を、一緒にする。契約書の金額や条件、解約の方法、会社の名称や所在地など、確認できることを一緒に調べる
- 本人が自分で気づく余地を残す。答えを押しつけず、「どう思う?」と問いかけて、本人が気づく時間をつくる
- 専門機関に早めにつなぐ。消費生活センター(188)、弁護士、霊感・不安をあおる勧誘が絡む場合は霊感商法等対応ダイヤル(0120-005931)など
- 家族や周りの人も、自分を責めすぎない。疲れたときは、自分も相談してよい
絶対にしてはいけないのは、強引に連れ出す、閉じ込める、見張る、本人の持ち物を勝手に処分するなどです。これらは違法になる場合があります。
宗教や、強い勧誘が絡む問題は、当サイトの「カルトと洗脳の被害を支える取説(cult-brainwash-support-guide)」や、「宗教の勧誘を断る取説(religious-solicitation-refuse-guide)」も参照してください。自分も巻き込まれかけているときの気づき方
「人のことは分かるのに、自分は気づきにくい」のが、この種の商法です。次のようなことが続いたら、いったん立ち止まるサインです。
- 「契約しなければ」と思う一方で、内容を人に説明できない
- 家族や友人には、話しにくい、話したくない
- 相手に「誰にも言わないで」「反対する人は理解がない」と言われた
- 相手に会うたびに、気持ちが高ぶったり、不安になったりする
- ローンやカードの支払いが、生活を圧迫し始めている
- 断りたいのに、嫌われるのが怖くて断れない
- 「自分で決めた」というより、「そうするしかない」と感じる
この中のどれかを感じたら、契約内容や話を、信頼できる家族や友人に見せてください。見せにくいときは、188に電話するだけでも構いません。気づいた時点で動けば、まだ間に合うことがあります。
投資や副業の話が絡むときは、当サイトの投資の取説(investment-guide)や、詐欺全般の取説(scam-prevention-guide)も参照してください。ニセ警察や家族を装う電話は、オレオレ詐欺の取説(ore-ore-scam-rescue-guide)も参考になります。
注意点
- 声をかけてきた相手や、呼び出した相手が、後で連絡先を教えると言っても、本当の目的を言わないなら、ついて行かない
- その場で、契約書にサインする、印鑑を押す、カードを出す、暗証番号や個人情報を教えることはしない
- 「今日だけ」「解約できる」「ローンは簡単」といった言葉でその場で決めない。持ち帰って、家族や相談窓口に確認する
- クーリング・オフは、期間と条件がある。契約書面を受け取った日から8日以内が基本だが、個別の契約で異なる場合があるため、早めに188へ
- 友人や家族がはまったときも、本人を責めたり、無理に連れ出したり、閉じ込めたり、持ち物を勝手に処分したりしない。違法になる場合がある
- 勧誘の内容にかかわらず、身の危険を感じたら、すぐに110へ
- この記事は一般的な情報で、法律やお金に関する個別の助言ではありません。具体的な事案は、消費生活センター、警察、弁護士などの専門窓口に相談してください
- 相談件数、被害額、通話料、受付時間などは変わるため、公式サイトで最新の情報を確認する
コツ
- 路上の勧誘は、「急いでいるので」とだけ言って歩き続ける。立ち止まらない、目を合わせすぎない
- 呼び出しの誘いは、断る、または日を改めると言って、家族に話す
- 「契約はしない」と最初に決めてから、話を聞くのもあり(話を聞くだけでも、長引くリスクはある)
- 契約書は、その場でサインせず、持ち帰って読む
- 家族や友人と、「怪しい誘いがあったら、すぐ共有する」という約束をしておく
- 日ごろから、「自分は大丈夫」と思わず、「誰でもだまされうる」と考えておく
よくある質問
Qついて行っただけで、契約はしていません。何か問題がありますか?
契約していなければ、支払う義務は通常ありません。ただ、連絡先を教えた場合、しつこい連絡が来ることがあります。連絡先を教えた、書類にサインしたかもしれないなど不安なときは、188に相談してください。
Q契約書を受け取ってから、8日を過ぎてしまいました。もう無理ですか?
期間を過ぎていても、書面に不備がある、事実と違う説明を受けた、帰してもらえなかったなどの場合は、解除や取消しができる可能性があります。あきらめず、188に相談してください。個別の判断は、窓口で確認が必要です。
Qクレジットカードやローンで払いました。クーリング・オフはできますか?
契約がクーリング・オフの対象なら、販売会社と、カード会社またはローン会社の両方に通知するのが一般的です。契約の内容によって手続きが異なるため、188で確認してください。
Q家族が契約して、本人は「大丈夫」と言って話を聞いてくれません。どうしたらよいですか?
責めたり、論破したりせず、普段通りの関係を保ちながら、小さな疑問を一緒に確認してください。本人が気づく時間を残しつつ、早めに188や、家族の悩みも受けている窓口に相談してください。無理に連れ出したり、勝手に処分したりするのは避けます。
Q相談すると、相手の業者に知られてしまいますか?
相談内容の取り扱いは窓口によって異なるため、相談するときに確認してみてください。窓口で、状況に合わせた次の動き方を一緒に考えてもらえます。
まとめ
「目的を言わない誘い、狭い部屋、急がせる、ローンをすすめる」はサイン。「結構です」「帰ります」を繰り返し、その場では決めない。契約してしまっても、書面を受け取った日から8日以内が基本のクーリング・オフがあり、まず証拠を残して188へ。身近な人がはまったときは、責めず、孤立させず、論破せず、一緒に確認して専門窓口へ。強引な連れ出しや閉じ込めは絶対に避ける。だまされるのは誰にでもあることです。
参考リンク
この取説はどうでしたか?
みんなの取説 torisetsu.jp / https://torisetsu.jp/manual/appointment-catch-sales-guide/
作成日:2026年10月26日 ※内容は更新されることがあります。最新版は上のURLで確認できます。一般的な情報であり、医療・法律・お金などの判断は専門家や公式窓口にご相談ください。
この取説への質問
取説の内容について分からないことを質問できます。作者が回答します。
まだ質問はありません。